晴れた日のおさんぽ

好きなことについていろいろ記録するブログです。

ガウディ展

 先日仙台で開催されたガウディ展に行ってきました。

 ガウディについてはあまり詳しくなかったけど、サグラダファミリアを設計した建築家ということは知っていたので、どのような生涯や思想を辿っていったのか気になっていました。

 結果は、思っていた以上に素晴らしかったです。すごく感動しました。

 若年性リウマチを患いながら、自然に対して深い観察の目を向けていった少年時代から、建築学校を経て、建築家へ。パトロンに見出されて、才能を自由に発揮し、サグラダファミリアの設計へ。

 この時、宗教建築の依頼を受けることによって、宗教世界に近づいていったそうです。ガウディは青年期には反キリスト教的な行動を取っていたのですが、サグラダファミリアに関わる中で信仰に目覚めていったわけです。サグラダファミリアの建築にとりつかれたようになったガウディは、「神は完成をお急ぎではない」と言って、聖堂の敷地内に住んで、粗食と礼拝を中心とした、極端な禁欲主義を実践したそうです。最後はミサの帰りに路面電車に轢かれるというのも、劇的な人生だと思いました。

 ガウディ展をみてから、人間の精神世界と宗教世界についてずっと考えています。「神は完成をお急ぎではない」という言葉も、表面的な意味以上に含蓄のある言葉である気がします。ガウディは、彼の信仰する神が望んでいると考えられるあり方、理想的な建築を具現化しようとしていたのではないでしょうか。それはもはや、自分のためとか、直接のクライアントのためではなく、ある種の自分の理想を表そうとしていたような気がします。私は無宗教だし、何かの宗教にはまるつもりもないのですが、そのように限りなく理想を追求する精神は、美しいなと思いました。

 また、ガウディの「独創性(オリジナリティ)とは起源(オリジン)に戻ることである」という言葉にも考えさせられました。少年時代のガウディは自然に対して深い観察の目を向けていたといいますが、実際のガウディの建築デザインは、自然界の形や物理現象に発想を得ているそうです。例えば、波打つような曲面や、色ガラスのモザイクで、森や海などを表現していました。

 井上雄彦先生の漫画も迫力があって、井上雄彦先生のとらえたガウディの生涯を、視覚的に理解することができました。

 

 最後に即物的な話ですが、お土産もオシャレなものがたくさんありました。クリップスケッチブックが欲しかったけど我慢して帰ってきました…。会期中に我慢できなくなったら買いにいこうと思います。(まだやってるのかな?)